それは
「ヤマナラシ」
という木でした。
風が吹くと葉が揺れて山が鳴っているように聞こえるため、だそうです。なんとも風流な名前です。
葉柄がタテに長い形をしている為、風に揺れやすいとのこと。
持ち帰った葉を見てみると、確かに茎をぎゅっと押しつぶしたような形になっています。少しの風でも、葉が揺れやすい構造になっているのですね。
けれど、
どうして風に揺れる
必要があるのでしょう?
ヤマナラシは、綿毛に包まれた種子を風で飛ばして増えるそうです。風と関係はありそうですが、葉が揺れることと、種子を飛ばすことは関係なさそうに思えます。
インターネットで調べたところ、葉が揺れることで、まんべんなく光りを受けるようにするため。とのことでした。「さわさわ」を聞かせてくれるのは、思わぬ副産物だったわけですね。
木の名前は、なかなかおもしろいものです。「ヤマナラシ」という名前も、無数にある木々の中で、木の個性をうまく取り入れた名前だなぁ、と感心します。