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旧黒澤家住宅
切妻造りの旧黒澤家住宅は18世紀中頃から19世紀中頃の建築といわれ、桁行11間半(正面:21.9m)、梁間8間半(側面:16m)の2階建てです。昭和45年に国指定重要文化財になりました。
黒沢家は、代々名主をつとめた家柄でしたから、一般の家よりは規模が大きいということはありますが、質素な山村の生活がしのばれます。屋根は栗の板で葺かれ、動かないように、近くを流れる神流川の河原石がビッシリと置かれています。
入口が三カ所もあります。
幕府の役人などを迎える「式台」、
村役人などのための「村玄関」、
日常使う「トボウグチ」とあり、
身分制度のきびしかった江戸時代がしのばれます。そのほか、身分の高い人々の使用する部屋、現代とはまったく違う「風呂場」、漬物などを貯蔵した石室(地下室)などは見落せません。このほかにも、生方家(沼田市沼田公園)、茂木家(富岡市宮崎公園)、阿久沢家(宮城村柏倉)、富沢家(中之条町大道)、戸部家(水上町湯原)などの重要文化財の民家があります。それぞれ特色がありますので、比べてみるのも面白いでしょう。
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