はじめに 小論集 文化と自然1 文化と自然2 文化と自然3 文化と自然4 風土博物館
■文化と自然2

028.産馬の業
029.浅間山溶岩樹型
030.大笹駅浅間碑
031.万座温泉事始め
032.風土博物館の構想
033.小串鉱山探訪の記
034.中居屋重兵衛
035.鹿沢温泉繁盛記
036.鬼押出しの溶岩流
037.湯の丸レンゲツツジ群落
038.盛だった村芝居
039.無量院の五輪塔
040.抜け道の碑
041.華童子げどうじの宮跡
042.歴史の道「毛無道」
043.円通殿
044.今宮白山権現のこと
045.芭蕉の句碑
046.今井東平遺跡出土の土偶
047.延命寺の碑
048.田代地区の両墓制
049.ホタルのひかり
050.『片栗粉』の商標
051.帰ってきた小仏像
052.万座温泉の『礫石経』
053.東平遺跡の敷石住居跡
054.浅間山について

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シリーズ嬬恋村の文化と自然2

平成10年5月11日 『上毛新聞』「三山春秋」より

 《シリーズ嬬恋村の自然と文化》と題して、村の広報紙に執筆連載を開始したのは、山麓で寝起きをするようになつて2年後の96年6月号から。その第1回では、鵺の異名で古典にもしばしば登場するトラツグミなど鳥の話が、新鮮な驚きとともに記された。

 2回目以降も考古学研究者らしく、村内に埋もれた歴史や文化、自然の生態を掘り起こし、エッセー風に分かりやすく解説している。止血剤や染色などの薬品に用いられる明礬の一大産地であったことや、全国に先駆けて馬鈴薯の栽培を開始したことなど、江戸時代の意外な事実を紹介。

 中でも興昧深いのが”幻の織物”の話。木綿が普及していなかったころ、村ではシナの木の皮からとった繊維で糸を紡ぎ、布を織ったり編み物をしていた。いまも名残の木が資料館近くにあり、復活させて村の特産品にしようという試みが、松島館長を中心に盛り上がる。

 15日発行の5月号で連載も24回目。「郷土の再発見に役立つ」と好評で「4、50回になったら本に」といった声も出始めた。800字足らずの小さなコラムが、浅間山麓の文化発信に大きく貢献している