はじめに 小論集 文化と自然1 文化と自然2 文化と自然3 文化と自然4 風土博物館
■文化と自然3

055.万座のゴヨウマツ
056.蛇の飾りの付いた土器
057.瀬戸の滝と不動さん
058.東平の赤色塗彩土器
059.常林寺の本堂
060.鳴尾の梵字岩
061.“丁石”百番観音像
062大前という地名
063.天仁元年の大噴火
064.月待ちの夜
065.吾妻山登頂の記
066.鎌原城の今昔
067.嬬恋村の獅子舞
068.種苗管理センター嬬恋農場
069.袋倉の獅子舞
070.近代文学の中の嬬恋その1
071.近代文学の中の嬬恋その2
072.大前の獅子舞
073.干川小兵衛のこと
074.浅間押し供養碑
075.黒岩長左衛門の事績
076.鎌原の獅子舞
077.大笹の獅子舞
078.下屋家文書
079.アンギンに挑む
080.嬬恋村の古代

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シリーズ嬬恋村の文化と自然3

平成10年5月11日 『上毛新聞』「三山春秋」より

 《シリーズ嬬恋村の自然と文化》と題して、村の広報紙に執筆連載を開始したのは、山麓で寝起きをするようになつて2年後の96年6月号から。その第1回では、鵺の異名で古典にもしばしば登場するトラツグミなど鳥の話が、新鮮な驚きとともに記された。

 2回目以降も考古学研究者らしく、村内に埋もれた歴史や文化、自然の生態を掘り起こし、エッセー風に分かりやすく解説している。止血剤や染色などの薬品に用いられる明礬の一大産地であったことや、全国に先駆けて馬鈴薯の栽培を開始したことなど、江戸時代の意外な事実を紹介。

 中でも興昧深いのが”幻の織物”の話。木綿が普及していなかったころ、村ではシナの木の皮からとった繊維で糸を紡ぎ、布を織ったり編み物をしていた。いまも名残の木が資料館近くにあり、復活させて村の特産品にしようという試みが、松島館長を中心に盛り上がる。

 15日発行の5月号で連載も24回目。「郷土の再発見に役立つ」と好評で「4、50回になったら本に」といった声も出始めた。800字足らずの小さなコラムが、浅間山麓の文化発信に大きく貢献している